竹原幸太
略歴
1980年生まれ仙台市出身
早稲田大学大学院文学研究科教育学専攻博士課程単位取得退学
博士(文学)
研究分野
○修復的正義・実践に関する研究
○児童・少年保護思想史に関する研究
○青少年問題に関する研究
業績
単著
・『菊池俊諦の児童保護・児童福祉思想に関する研究-戦前・戦中・戦後の軌跡と現代児童福祉法制への継承(早稲田大学モノグラフ117)』早稲田大学出版部、2015年
・『失敗してもいいんだよ-子ども文化と少年司法』本の泉社、2017年
・『教育と修復的正義-学校における修復的実践へ(RJ叢書11)』成文堂、2018年
・『立ち直り・甦りの教育福祉学-少年司法の軌跡と甦育』成文堂、2022年
共著・分担執筆
・日本子どもを守る会編『子ども白書2011』草土文化、2011年(2017年版まで「子どもと司法のこの1年」を担当、2012年より本の泉社発行)
・日本ニュージーランド学会・東北公益文科大学ニュージーランド研究所編『「小さな大国」ニュージーランドの教えるもの-世界と日本を先導した南の理想郷』論創社、2012年
・松久保章・坂野憲司・舟木敏子編『精神保健の課題と支援―精神保健学』弘文堂、2012年(2016年2版発行)
・宿谷晃弘・宇田川光弘・河合正雄編『ケアと人権』成文堂、2013年
・西村春夫・高橋則夫編『修復的正義の諸相―細井洋子先生古稀祝賀(RJ叢書9)』成文堂、2015年
・木村容子・有村大士編『子ども家庭福祉 (新・基礎からの社会福祉)』ミネルヴァ書房、2016年(2021年3版発行)
・増山均・早稲田大学増山均研究室編『アニマシオンと日本の子育て・教育・文化』本の泉社、2018年
・国立武蔵野学院編『国立武蔵野学院百年誌』国立武蔵野学院、2019年
・神谷拓監修『部活動学-子どもが主体のよりよいクラブをつくる24の視点』ベースボールマガジン社、2020年
・増山均編『鈴木道太研究-教育・福祉・文化を架橋した先駆者』明誠書林、2021年
・社会事業史学会『戦後社会福祉の歴史研究と方法-継承・展開・創造 2巻』 近現代資料刊行会、2022年
など
共訳
・エリザベス・ベック,ナンシー・P・クロフ,パメラ・ブラム・レオナルド編(林浩康監訳)『ソーシャルワークと修復的正義-癒やしと回復をもたらす対話、調停、和解のための理論と実践』明石書店、2012年
論文
・「「児童の権利」を軸とする総合的児童保護法構想の歴史的研究-菊池俊諦の児童保護思想に注目して」『日本社会教育学会紀要』49巻2号、2013年
・「暴力予防に向けた学校自治の形成と課題-修復的実践の国際動向に学ぶ」『季刊教育法』No181、2014年
・「武蔵野学院職員の感化教育・少年教護実践史研究-初代院長菊池俊諦を基点として」日本教育学会『教育学研究』82巻3号、2015年
・「修復的少年司法の再構築-教育領域の修復的実践から修復的少年司法への架橋」子どもの権利条約総合研究所『子どもの権利研究』27号、2016年
・「教護院・養護施設における実践要領の形成過程と共通する援助原理」日本司法福祉学会『司法福祉学研究』16号、2016年
・「1922年少年法・矯正院法下の少年矯正実務における少年保護観-1930年代初頭までの少年院を対象として」社会事業史学会『社会事業史研究』55巻、2019年
・「戦前少年保護実務家の戦後少年司法に関する課題認識─1948年少年法をめぐり言説化されなかった「語り」の分析」日本犯罪社会学会『犯罪社会学研究』No.45、2020年
・「地域・まちづくりと子ども参加-山形県遊佐町少年議会の活動から見えてくるもの」子どもの権利条約総合研究所『子どもの権利研究』33号、2022年
「誰のための生徒指導なのか?-修復的正義・実践の視点から」日本社会病理学会『現代の社会病理』37号、2022年
など
メッセージ
青少年問題(いじめ、非行等)の未然予防から事後対応について、教育学の観点から研究しています。青少年の「悪さ」は、なぜ処罰ではなく、教育が求められるのか、教育・児童福祉・少年司法等の関連領域の法制史とともに、非行克服に従事した実務家の実践史を辿り検討し、問題を乗り越えていく教育方法とその思想について明らかにしてきました。
学部のゼミでは、青少年問題に関して、学校に加えて、社会的養護・矯正教育の現場等にも目を向けながら、多角的視野から検討していきます。大学院のゼミでは、青少年問題を含む紛争解決に向けた教育について、国際的に展開されている修復的正義・実践を焦点化して哲学的に検討していきます。